トモダチノワ

フェイスブックって、楽しい？　私は、鬱陶しい。
「知り合いでは？」って余計なお世話だ。


美藤は秘密主義だって友達に言われたことがあるけれど、うん、まあ、そうかな。少なくとも大声で喋りたくはないな。大勢の前でもしゃべりたくはない。密やかな声で、隣の人と話せればいい。ぽつりぽつりと。１０のうちの、ひとつか、ふたつを。その場限りで。そこから先、誰にも繋がってゆかなくていい。あなたと、わたしと、だけでいい。






先週、高校の同窓会があった。年齢的に10代の頃が懐かしくなってくるのかしらね。そんな集まりがぽつぽつあるようで、誘われてその都度一度は迷うところが自分で嫌。迷っても、結局は行かないのに。
会いたいという言葉をもらっても、不思議な気がするだけで戸惑う。30年、なんのつながりもないのに？そもそも、３０年前でさえ、同じ校章を胸につけていた以外共通するものはなかったと思うのに。卒業アルバムの顔写真以上のことを何にも知らないのに、会いたい？

同窓生という、まったく知らないひと。
知らないひとに会うのは苦手です。



会いたいっていう言葉が飛び交った11月に思った。
私が会いたいひとはふたりしかいないって。