無神経でセンチメンタルな「私」にうんざりしながら読む。
ベロニカもなんだか鼻持ちならない女子だけれど、「私」が語るベロニカがイラついてみえるのは、ベロニカが「私」に苛立っているからだとわかる。「あなたはわかってない」と繰り返される。
学校時代のことにはあまり関心がない。ノスタルジアなど覚えようもない、と言いつつ拘泥する。20歳前後の「私」も、60歳を過ぎての「私」もいたたまれないくらいに凡庸だ。
読んでいて楽しくない。それは、そのいたたまれないほどの凡庸さが、身につまされるからだ。優れた小説なのかもしれない。そういう意味では。読み返すことはないと思うけれど。
「悔恨の主たる特徴はもうなにもできないことだ」
「悔恨を意味するremorseは語源をたどれば“再び噛むこと”だという。悔恨という感情はその人を何度でも噛む。」
もうなにもできない、ゆえに幾度も噛まれ続ける。いたたまれない。
ベロニカもなんだか鼻持ちならない女子だけれど、「私」が語るベロニカがイラついてみえるのは、ベロニカが「私」に苛立っているからだとわかる。「あなたはわかってない」と繰り返される。
学校時代のことにはあまり関心がない。ノスタルジアなど覚えようもない、と言いつつ拘泥する。20歳前後の「私」も、60歳を過ぎての「私」もいたたまれないくらいに凡庸だ。
読んでいて楽しくない。それは、そのいたたまれないほどの凡庸さが、身につまされるからだ。優れた小説なのかもしれない。そういう意味では。読み返すことはないと思うけれど。
「悔恨の主たる特徴はもうなにもできないことだ」
「悔恨を意味するremorseは語源をたどれば“再び噛むこと”だという。悔恨という感情はその人を何度でも噛む。」
もうなにもできない、ゆえに幾度も噛まれ続ける。いたたまれない。
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