5月は寂しい。
檸檬が薫れば薫るほど、庭の緑が深まれば深まるほど。
5月の夜に、父は出かけたきり帰ってこない。
すぐに帰る心づもりででかけたのに。もう3年。
父の亡くなった8月よりも、5月が、私は寂しい。
庭木の枝を切りながら、父が後ろで見ているような気がするし
ねえ、この枝はどうしたらいい?って尋ねたくなる。
尋ねられないけど、父ならどう言うかなって考えて
声が聞こえるような気がしたりする。
5月の庭は、賑やかで寂しい。
・・・・・
ときどきこんな日。
寂しい、という言葉ほどには辛さはないけど、しみじみと。
5月はことに。
檸檬が薫れば薫るほど、庭の緑が深まれば深まるほど。
5月の夜に、父は出かけたきり帰ってこない。
すぐに帰る心づもりででかけたのに。もう3年。
父の亡くなった8月よりも、5月が、私は寂しい。
庭木の枝を切りながら、父が後ろで見ているような気がするし
ねえ、この枝はどうしたらいい?って尋ねたくなる。
尋ねられないけど、父ならどう言うかなって考えて
声が聞こえるような気がしたりする。
5月の庭は、賑やかで寂しい。
・・・・・
ときどきこんな日。
寂しい、という言葉ほどには辛さはないけど、しみじみと。
5月はことに。
コメント
「暖かい季節の訪れとともに、突然言いようのない孤独感に襲われ、最初はそれを乗り越えるのに苦労した」という一節があり、わたしの中でシンクロした
冬の終わりに、ああもう春が来る・・と憂鬱な気分になるのはそれなのでしょうね。
春が苦手と言いながら、実は私は寂しい気持ちというのが嫌いではないのですが(笑)
「黄色い雨」、良かったでしょう?
雨やイラクサに呑み込まれてゆく寂々とした小説世界にとても惹き込まれます。