借金取りに追われたことがある。
小学校3年かな。

実母が友人の借金の連帯保証人になって、その友人が返せなくなり……というお定まりの話。
家の前で、「〇〇さ~ん。集金にあがりました~」みたいなことを近所に聞こえる大声で言う。いつまでもいつまでも「〇〇さ~ん」と。
電話がかかってくる。昔の黒電話には留守電なんてないから、いつまでもいつまでもいつまでも、鳴ってる。受話器を外しておく。しばらくすると玄関先で声がする。「〇〇さ~ん、いるんでしょ」

母は私に電話に出るように言った。出て、お母さんは出かけてますと言えと。
「出かけてます」「いません」「いつ帰るかわかりません」

だから、電話がいまでも嫌い。出るのも掛けるのも。コールを聞くのも嫌い。
家の電話は常に留守電。携帯は常時マナーモード。

小学生の子供に嘘をつくことを教える母親があるかい?!
…と呆れて思えるようになったのはもう少し大人になってから。

あ、話が逸れた。
借金取りの話だった。

借金取りのしつこさは知ってて読んだけど、大阪の借金取りは比じゃないね。玄関蹴破って土足で上がり込んで来られて、家探しされてガラス割られて家具壊されて怒鳴られて…こうちゃん、どんなに怖かったろう。
だけど、その借金取りのおっさんと兄ちゃん3人を泣かすこうちゃんの「必死のパッチ」に、私も泣いた。

中学生のこうちゃんの「狸の賽」、聞いてみたかったな。

桂雀々さんの高座、聞きに行ってみよう。





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