ガラスの割れる音がした。
どこだろう、ベランダや庭先ではなさそう。ガラス瓶？
夜半に通過する台風18号が不安だ。
屋根瓦が落ちたりしないかな、雨樋の掃除まだしてなかった、植木鉢おろしておくんだった……。窓ガラスを鳴らす風に、屋根を叩く雨にどきどきする。
古い一軒家は、なんだか心細い。
お気に入りの玄関の格子のガラス戸、よく60年以上も割れることなく無事できたものだな。大好きなモミジも枝が折れたりしなかったのかな。
父がいてくれたらなぁ、と思う。
心配を口にすれば、「大丈夫だよ」と穏やかに笑って答えてくれたのに。
なんだったろう、あの安心感。
父がいた頃からボロ家だったんだから、なにか不具合が出てもおかしくはなかったけど、なにかあっても父が全部解決してくれた。無責任に「わぁ、大変」とか言ってればよかった。いまは、なにかあったら私がやらなきゃいけない。状況見るにしても、どこかに修理頼むにしても、なにをどうしたら？その面倒くさい状況が頭をよぎって不安になる。
台風が怖い。
こどもの頃は台風にわくわくしたのにね。
渦巻いて吹く生温かい強風に身をさらして南の空気を嗅ぐのが楽しかったのに。
こどもっていいなぁ。お気楽で。
父がいてくれたらこどもでいられたのに。
おとなになるってメンドクサイこといっぱい背負いこむってことなのね、、、と台風の時だけこどもを羨む気持ちが湧く。
風が吹いてる。家がみしみしと軋む。不安。
……台風情報にらんでたって仕方ないね。眠ろう。
コメント
思うんですけど、人には甲斐性というものがそれぞれあって。私は一軒家を所有して、掃除して、維持してゆく甲斐性が無いんだと思うんですねー。もっと小さいスペースに引っ越したいんだけど、マンションも人間関係がめんどくさいなぁ・・・・と思ったり。とりわけ家の修繕って考えただけでめんどくさい。雨どいなんてもうだめになってる気が・・・・（ヲイ）。
仕事を定年退職したらどこかに引っ越そうと思う事で今のあれやこれやの不安を棚上げしてる感じです。
一軒家には庭師兼管理人の元気でマメな男手が必要。
これからさき、ますます手が回らなくなること考えると、管理費払ってもマンションのほうが楽かも～。