触りたい
好きなものは触りたくなる。
握りしめたり抱きしめたりくちづけしたり、、いえ、そこまでしないまでも。
そっと、指の腹をおくだけでいい。
叶わない望み。

美術館へでかけていつも感じるフラストレーションが、作品に手を触れられないこと。

わかってる。数千の来館者が触って帰ったら、会期持たずにぼろぼろになるよね。石やスチールの作品でさえ壊れるだろうな。
でも石の孔のざらりとした感触や鋼のひんやりとした温度を掌で感じたいって思っちゃう。布ならその柔らかさやしなやかさを、油絵なら置いた絵の具の厚みや筆の痕跡を、触ってみたい。
冷たいかな温かいかなザラリとしてるかな、、、想像つくなら触らなくても? いやいや、想像しちゃうから、確かめたくなる。

写真なんて、触ったところで印画紙に焼き付いた老人の肌に届くわけもないのに、それでも。

なぜかしら。
観るだけ、ではなにか物足りない。

みんな、よく我慢できるな。




「作品には手を触れないでください」
ダメって言われてやりたくなっちゃうっていう、幼稚な衝動が抜けないだけなのか(笑)







コメント

はち
2018年1月11日14:16

好きなものは匂いを嗅ぎたくなる、私のくせです
何かもらうと、まずは匂いを嗅ぐ
でも美術館で作品を嗅ぎたいと思ったことはまだない、同じように「作品の匂いを嗅がないでください」の注意書きも見たことない、当たり前だけどね(笑
ただ、本の匂いを嗅ぐのは好きかも、写真の入っている本は文字だけの本より匂いが強くて、開けた瞬間インクの分子がモワモワと立ち上りクラクラとする、嫌いではない

もちろん、触るのも嫌いではない、撫でたり、つまんだり、手のひらを押し当てたり
とくに鉱物、ガラス、金属など無機物はザラザラやツルツルな手触りが楽しい、つい口に入れたくなる

美藤
2018年1月12日21:37

匂いを嗅ぎたくなる、口に入れたくなる…どちらもよくわかります(笑)
好きが嵩じると、対象を体感したくなるというか。かなり野性的な?原始的な?愛の確かめ方ですよね(笑)
臭覚の情報量が犬並みにあったら、人間の歴史もアートもぜんぜん違ったものになってたかもしれないですね。

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