天涯孤独な男がいた。
彼の望みは宇宙の真理を知ることだった。
それが叶うなら悪魔に魂を売ってもいいと思っていた。
あるとき悪魔がやってきた。取引しようと。
取引に応じれば、宇宙のすべての謎を知る長い旅に出ることができる。
ただし男の魂などいらない、宇宙のすべての生命と引き換えだ、と。
男は承諾した。親兄弟も、家族も、恋人も、友人もいない男にはためらう理由はなかった。取引は成立した。
男は宇宙にたったひとり残った。なにもない宇宙に。
悪魔が言った。長かった。やっとお前を見つけた。これで俺も死ねる。
悪魔は、138億年前、前の世界と引き換えに宇宙の真理を手に入れた男だった。
悪魔はおなじように、すべての生命をためらわずに引き渡す孤独な魂が誕生するのを待っていた。
宇宙の真理とは、真空の孤独のことだ。いつかそれに耐えられなくなる。その時は同じような男を見つければいい。そいつが代わりになる。ただし138億年はかかるけれどな。悪魔は消えた。男を残して。
・・・・・・・・・
小松左京か筒井康隆か?誰だったろう。
昔、30年以上前に読んだSFの短編をふと思い出した。
ホーキング博士の訃報を聞いたからかな。博士は死なないような気がしてたから。
この短編、もう一度読みたい。
記憶と全然違う話だったりするかもしれないけど。
彼の望みは宇宙の真理を知ることだった。
それが叶うなら悪魔に魂を売ってもいいと思っていた。
あるとき悪魔がやってきた。取引しようと。
取引に応じれば、宇宙のすべての謎を知る長い旅に出ることができる。
ただし男の魂などいらない、宇宙のすべての生命と引き換えだ、と。
男は承諾した。親兄弟も、家族も、恋人も、友人もいない男にはためらう理由はなかった。取引は成立した。
男は宇宙にたったひとり残った。なにもない宇宙に。
悪魔が言った。長かった。やっとお前を見つけた。これで俺も死ねる。
悪魔は、138億年前、前の世界と引き換えに宇宙の真理を手に入れた男だった。
悪魔はおなじように、すべての生命をためらわずに引き渡す孤独な魂が誕生するのを待っていた。
宇宙の真理とは、真空の孤独のことだ。いつかそれに耐えられなくなる。その時は同じような男を見つければいい。そいつが代わりになる。ただし138億年はかかるけれどな。悪魔は消えた。男を残して。
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小松左京か筒井康隆か?誰だったろう。
昔、30年以上前に読んだSFの短編をふと思い出した。
ホーキング博士の訃報を聞いたからかな。博士は死なないような気がしてたから。
この短編、もう一度読みたい。
記憶と全然違う話だったりするかもしれないけど。
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