牡蠣天せいろ
 
バスに揺られて、野川を渡ったところで思い出してしまった。
「あ…ここから志美津やが近い」
思った瞬間、左手が動いて降車ブザーを押していた。
 
バスを降りてからHPで定休日を確認、よかった、開いている。
季節のお品書きには牡蠣天の文字。心の中でガッツポーズ(笑)
とりあえず野川に向かって歩き出す。かきてん、かきてん、らんらんらん的なジングルもどきが頭の中でぐるぐる鳴る。

適当に曲がって喜多見駅方面に行けば近いはず、、、、、、が。甘かった。駅から歩けばほぼ一本道なのだけど、野川のほうから向かったことなかったから、世田谷界隈の迷路のような路地を忘れていた。この辺は戦災で焼けてないので道が昔のまま、右に左にゆるくカーブしていて、太陽を見て歩いていたのに気がつくと自分の影が前にあったりする。あらら。
背を向けたはずの野川に2度出てしまってはさすがに降参、川縁のベンチでGoogle mapを開く。

バス停から10分で着く距離を40分の遠回り。
でも秋晴れの古い住宅地の迷子はけっこう楽しいし、ゴールには牡蠣天(笑)

去年も一昨年も食べそこねていた牡蠣天せいろをお願いする。
中休みなしの住宅街のお店の、午後3時半。先客はなし。このくらいの時間のお蕎麦屋が一番好き。
ここはBGMもなくてほんとうに静か。こぢんまりした店内がとても落ち着く。 
ほんと呑めれば、蕎麦前の冷酒を一合とかやりたいなぁ。
 
大葉の巻かれた牡蠣天3つに、シシトウ、茄子、舞茸の天ぷら。
十割のお蕎麦も、とてもきれいで美味しい。
ここのお蕎麦に山葵をちょっと乗せただけで食べると、お蕎麦と山葵が最高の相性って思う。

美味しかった、心からのごちそうさま。
満足まんぞく。







コメント

hana
2018年10月22日20:19

美藤さん^^

わぁ〜、牡蠣天せいろですか? この辺りで見たことないです。先日の無花果の味噌焼きそして牡蠣天せいろ♡、もうこうなったら東を目指して食べに行くしかないですね^^

この辺りでは「ざるそば」と呼ぶのが一般的だと思います。区別がつきませんが、お蕎麦大好きなので「ざる」でも「せいろ」でも「もり」でもとにかく食したいです♡

美藤
2018年10月23日1:47

私も、もりざるせいろ、、区別がついてません~(汗)
海苔は乗ってなくていいかな、とか、細切りが好きかな、とか、冷たい蕎麦に温かい汁で食べるのが好きかな、、、くらいで、蕎麦の蘊蓄はぜんぜん頭に入ってません(笑)
牡蠣天だけなら都内の蕎麦屋でも出すところありますが、ここは、23区外ですが、お蕎麦はとても美味しいと思います。

はち
2018年10月23日17:54

牡蠣の季節がやってきましたね、坂を降りて川沿いにサイクリングに行かねば!
川を逸れてから蕎麦屋さんへたどり着く道、行きたい方角へ簡単には行かせてくれないのすっごくわかります。あ〜、逸れてる逸れてるってわかってるんだけど、緩やかにカーブしている道を二、三回左右に曲がると、もう南北なんてわからない。そんな迷路のような道は、地形に沿って自律的に広がった街の血管のようなもので、南北に計画的に作られた味気ない道より、ずっと味わい深くて散歩するには楽しいですよね
蕎麦屋さんは空いてる平日狙いで、今週の木曜日在宅ワークできるように仕事の予定を調整してたのに、HPを見るとなんと休業日!でも、今日気づいといて良かった
牡蠣天が待ち遠しい

「青い目の猫」の日記で、不謹慎にも「買ってしまった」という表現に笑ってしまった。気まぐれな「やってしまった」のカミングアウトに爽快さを感じたから?う〜ん、うまく言えないけど

美藤
2018年10月23日19:08

はちさん、するどい(笑)
そうなんです、「買ってしまった」なんです。良いライヴの後で猫の死を知って無防備になってて、普段は買わない花鉢に手を伸ばしてたんですよね。ましてバラは私の花ではないと思ってるし、弔い花的なものは気重だし。レジに並びながら、う~ん、どうしよう、やっぱり棚に戻そうか、、って迷ってました(笑)
でもまあ、たまにはこういう“らしくないこと”やってもいっかぁ、、と。

街の血管のような、って良い表現。
そうそう、逸れてる逸れてる、、曲がって修正、、のつもりが、あらまたココ?みたいな(笑) 地形のままの道で迷子になる楽しさってありますよね。来た道戻るの嫌いで、ナビも嫌いなので、野生の勘のおもむくまま歩いて迷宮の深みにはまることもありますけど(笑)


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