メジロがベランダにやってくる。
カロライナジャスミンのトレリスにとまってからローズマリーの花をついばんでゆく。ちいさな鳥。小鳥。私の iPod nano くらいの大きさかな。
今日は庭のミカンの木の枝を切りつめた。
徒長した枝が増えて、枝垂れるようになってきていた。
今年は、夏から秋に余裕がなくて隙剪定や摘果ができなかった。だから実の数は多いけれど大きさも熟し具合もまちまち。台風が多かったせいか、甘みも去年ほどでもなくて。それでも、12月頭に美味しそうな実を狩ってミカン箱4箱分あった。
この時季に大きく切ると、来年は実りが悪いかもしれないけれど、できる時にやらないと。南側の塀を越えて、隣の駐車場に張り出してて気になって。
かなりコンパクトになった。
実はまだまだ残っていたけれど、鳥たちがずいぶん食べたみたいだ。
脚立に乗って鋸を引いていたら、メジロが飛んできた。私の左斜め上60㎝くらいのところでミカンをつつき始めた。
臆病で動きの速いこのちいさな鳥を間近で見ることはなかなかないので鋸引く手を止めて眺めた。
たぶん、ヒヨドリが齧ったミカンだろう。メジロの嘴では穴開けるのは難しそうだもん。実に止まって、頭を突っ込んで一心不乱。なんなら食べた後はミカンの中に住めそうなくらいにちいさい。
まだ同居する前、もう20年以上前かな。
実家に顔を出したら一階の軒に鳥籠が下がっていて中にメジロが一羽入ってたことがあった。どこだかの愛鳥会に入ったとかなんとか言ってたような。馴らせばいい声で鳴くんだよ、と。竹製の四角い和籠がお抹茶色したちいさな鳥に似合っているようで、素早く動き回る小鳥には窮屈そうでもあり。
盆栽、水石、そしてメジロ。この手の趣味に事欠かない爺様だったな。
その次に行ったとき、籠は空っぽだった。エサをやろうと戸を上げたら一瞬ですり抜けて飛び去ったらしい。
「逃げられちゃった」と口尖らせてぽつりと。その言い方が子どもみたいで可笑しかったっけ。
いまはメジロの飼育は禁じられてる。その頃はどうだったんだろう。都道府県ごとにまだまちまちだったようだけど。
籠のメジロには逃げられて、声を聴くまでいかなかったけど、いまはお父さんの植えたミカンを食べにやって来て、葉の落ちたモミジの枝の上で高鳴きもしてるよ。
鳥たち用のミカンは、充分に残しておいた。
コメント
うちの近所の大きな家に白寿のおばあさんが一人暮らし、今はボケてしまって施設に
庭の手入れは、年に一回の業者さんと、遠くに住んでる娘さんたち(娘さんと言っても還暦は過ぎてる!)が続けており
冬は椿に、春には梅に、メジロが来る
いいもんです
ああ、その大きな家の樹々も、相続で姿が変わってしまうんだろうなぁ。
ひと何世代分もの寿命のある樹木を引き継ぐって、首都圏の住宅地では難しいですね。なかなか手入れはしきれませんけど、大きな樹のある幸せって確かにあります。
そうそう、去年の冬はジョウビタキが一羽飛来しました。お腹の鮮やかなオレンジ色にはっとしました。
「Girl ガール」予告を観て気になってました。観たいものリストに追加!