「国境なき医師団を見に行く」を読んだときに、ロジスティクスがいかに大事かというのを、初めて意識したと思う。恥ずかしいけれど、ロジスティクスという言葉自体初めて知ったのだ。

熱い志を持った医師が、紛争地域、被災地域にリュックに薬を詰め込んで単身乗り込んでいけば難民の治療ができる、、、なんてわけない。ちょっと考えればわかることなのにね。
医療には清潔な水がいる。膨大な量で。医療機器を安定して稼働させる電力がいる。大勢の病人、怪我人、妊婦を休ませるベッドがいる。大量の薬品がいる。もちろん食料も。それから。それらを輸送するトラックや、ガソリン。
内戦で荒れ果てた土地に病院を中心とした「町」を作り上げるのだ。そのすべてをMSFのロジスティクス部門が担っている。

医師がひとり仕事をするために、10人以上のバックアップが必要なのだと思う。優秀なMSFロジスティック・スタッフはひとりでその何人分もの仕事をこなしているようだけれど。




………で。話の展開はわかりますね?
日本の政府のロジスティクスはどんだけグダグダかって話。
医療現場になぜ2か月たっても十分なマスク・ガウン・ゴーグル・手袋が調達できないのか。腐ったガーゼマスクを配布するだけに400億円かけて、それがひと月たっても届かない。おまけに400億の税金をペーパーカンパニーに#$&’%&’*?&#*&`@(以下略 怒)

ガーゼマスク予算、GO TO予算、五輪予算、まとめて、いやどれかひとつでいいから、それ使ってMSFに支援要請したいくらいだわ。そのほうが話早いよね。「それ、うちでやることじゃないっす」ってMSFに呆れられてえっらい恥さらすと思うけど、もうもうもう十二分に恥さらしてるんだし。


医療だけじゃない。
ひとが「普通」に暮らすためにロジスティクスがどれだけ大事か。
一年後がすごい不安。





そういえば、日本て伝統的に(?)ロジスティクスがなってないんだ。
ロジスティクスってもともと軍隊用語で、日本語では「兵站」
太平洋戦争の時、食料の供給のめどもなく兵隊を送り出して餓死させた国なんだもん。70年経っても変わってない。岸信介の孫が総理やってることがほんっとに間違い。うう、絶望的な気持ちになる。







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