気持のよい日だった。
秘密の裏庭はエノコログサの草原になっていた。
ひんやりした空気の中、背中を陽の光で温めながら踏み分け踏み分け歩く。
ジーンズとスニーカーがひっつき虫だらけに。
2~3ミリしかない小さな種は、触ってみるとベタベタとして取りにくい。
この草原から脱出するまでにどうせまた種まみれになるのだしそのままに。
陽を浴びて光る草原を飛び交うトンボを追い、ソバの花に集まるベニシジミやヤマトシジミを眺める。缶コーヒーを飲み終えて草原をでる。
ちいさな野球グラウンドのベンチに座って種を払うことに。
ちまちまベタベタした種を取るの時間かかりそうだなぁと思ったら。
シューレースもジーンズも、ぱんぱんと軽く叩くだけで種は落ちた。
くっついてすぐはベタベタしてたのだけど、小一時間で乾燥してた。
あ、そっか。
ずっとジーンズにくっついてたんじゃ駄目なんだもんね。
運ばれてどこかで落ちなければ。
なるほどねぇ~って、なんだか感心してしまった。
私にくっついて500メートルくらいは移動に成功したかな。
でもマメに整地されてるグラウンドの脇だから、花咲かせるのは無理かも。
ごめんね。
コメント
植物の戦略、素晴らしい。
東京ではひっつき虫に遭遇することもないですもんね。
いい大人が、ひっつき虫だらけになるまで野原歩いて、楽しかったです(笑)
虫じゃないのにひっつき虫、秋になると発生しますね。
美しい色もいい匂いもしなくて目立たないけれど、だから生きるための戦略が必要ですものね。
勝手にくっついてきて馴れ馴れしいけれど(笑) 人間でなくて良かった!
確かに~(笑)
hanaさんのお散歩コースの川の畔にも馴れ馴れしいヤツいっぱいいそうですね。
hanaさんも草原をずんずん踏み分けて歩いてみてください、いい気分ですよ♪