私の短編が初めて売れたのは1957年のことだ。だから私はこの仕事を60年続けてきたことになる。それももうできなくなるかもしれない。このところよくそう思うようになり、少なくとも長編に関しては数年まえからはもう無理かもしれないと思っている。実際にはそう思いはじめてからも、ニ、三冊出してはいるが、次の一冊はもう期待していない。短編と中編は今でも書いている。私にあとどれほどの時間が残されているにせよ、今後も書けるかもしれないし、もう書けないかもしれない。
それはそれでかまわない。 <序文より>
ローレンス・ブロックが編んだ「短編画廊」と同じコンセプトの短編集。
「短編画廊」に収められたブロックの「オートマットの秋」が良かったので今回も楽しみだったのに。というかブロックの短編をこそ読みたくて手に取ったのにな。
ラファエル・ソイヤー「オフィス・ガール」
なかなかそそる絵でしょ。映画「チャイナタウン」のフェイ・ダナウェイのような面差しの女性の絵。ドラマを秘めた表情。ブロックのミステリで読みたかったな。
1000Wordくらい書いて、もうどこにも着地できないと思ったらしい。
「作品を提供できなくなっていた」
「私はもうお役ご免なので」
「私は駄目だったけど」
7ページに及ぶ序文で何度もなんども。
ああ、もうほんとうにスカダーの新作は読めないのかなぁ。
寂しいなぁ。
今後も書けるかもしれないし…期待するにはあまりにも頼りない言葉だなぁ。
今年84歳になるのだものなぁ。
……なんだかなぁ。
コメント
そっかー、ローレンス・ブロック氏はそんな感じなのかぁ。寂しいねぇ。
なんとなく「短編」は書いてくれそうな気がしなくもないし、短編でも読めたら嬉しいよね。
お気に入りで何十年と追っかけてきた作家の老い・病・死。
あるいは、何十年と追っかけてきたキャラクターの老いとその後(私はコナリーのボッシュが今その状態)。
作家が生きていても「書けない」というのもあるわけだわね。
ヘニング・マンケルなんて、ヴァランダーのシリーズを読み始めてなかなか好きだぞ!と思ったらガンで67歳で亡くなっちゃったもんね。若すぎる。
ずっと気に入りの作家がいるという幸福を与えてくれたことに感謝だけれど、いつかは別れがくるんだよなぁ、という現実があるということなんだよねぇ。
リアルな人生の関係者じゃなくても作家と読者にも、あるんだよねぇ・・・。本当に。
まぁ書けない本人が一番辛いんだろうけれど。
寂しい、としか言いようがないねぇ・・・・・・。うーーーーーん。
元気なうちに「これで完結」っていうの出されるのもイヤなんだけどね。
ローレンス・ブロックはバーニー・シリーズもケラー・シリーズも読んでないものいっぱいあるんだけど、マシュウが好きすぎてねぇ。。
はぁ、お別れの時間は必ずやってくるんだね。仕方のないことだけどさ。
紙を本を、図書館で借りるか、買うか悩み中
教えてくれてありがとう
こうやって、自分が気づかない作品を知ることができたこの場所も終わるんですね
しょうがないことだけど、寂しい限りです、う〜〜ん